オトーサン

黒猫 オス


 

ある日突然、現れ、ずっとここの飼い猫でしたという素振りで懐き、私の寝ている横で息を引き取った。

今だ、何だったのかよくわからない謎だらけの奴。


マーをウチの家の玄関先に捨てていった張本人。

自分の死期を悟り、なぜかウチの家を終の棲家に選んだらしい。

それまで本当に一面識もなかったのに、追い払っても追い払っても玄関の前に居座ったまま動かない。私がマーを家に入れたので、自分も面倒をみてもらえると思ったのかな。

クロタンやマーに遠慮して静かに暮らし、家に来て3か月目に死んだ。


マーに顔立ちがそっくりだったので、オトーサンと名付けた。



左は死ぬ数時間前。

この時すでにおしっこも垂れ流し状態。

このお気に入りの場所でじっとしてたけど、夜遅くに私の膝に来て、そのまま動かなくなった。

 

どうしてウチに来て、どうしてこれほどに懐いてくれたんだろう。

お前は何ものだったの?